私立小学校の算数は難しい?計算力・公文・家庭学習の考え方

私立小学校に入学すると、「算数の授業についていけるだろうか」「周りの子はみんな先取りしているのでは」と不安になる保護者もいるのではないでしょうか。

特に私立小学校は教育熱心な家庭も多いため、公文やそろばん、中学受験塾の話を聞いて焦ってしまうこともありますよね。算数は積み上げの教科だからこそ、一度つまずくと心配になりやすいものです。

ただ、私立小学校だからといって全く別の算数を学ぶわけではありません。教科書は公立小学校と同じ学習指導要領に沿って作られており、基本となる内容は共通しています。

もちろん学校ごとの特色はありますが、大切なのは周囲と比べて先を急ぐことではなく、その子なりに土台を積み上げていくことかもしれません。私立小学校ならではの算数事情を知ると、少し見え方が変わってくるかもしれませんね。

目次

私立小学校の算数は難しい?

私立小学校の算数と聞くと、「公立小学校よりかなり難しいのでは」と心配になる方もいます。実際には、少し誤解されやすい部分もあります。

教科書は公立小と大きく変わらない

まず知っておきたいのは、私立小学校だから特別な算数の教科書を使っているわけではないということです。

学校によって使用する出版社は異なりますが、どの教科書も学習指導要領に沿って作られています。そのため、分数や小数、図形など学ぶ内容自体は公立小学校と大きく変わりません。

「私立小学校に入ったら全く別の算数を勉強する」とイメージする方もいますが、そのようなことはありません。基本となる学習内容は共通しています。

もちろん授業の進度や扱う問題には違いがありますが、まずは学校の授業をしっかり理解することが大切です。入学前から難しい問題集に取り組まなければならないというものではありません。

学校によって授業の方向性は違う

一方で、同じ教科書を使っていても授業の雰囲気や求められるレベルには学校差があります。

例えば、中学受験をする子が多い学校では、授業の中で発展的な問題に触れたり、応用問題を扱ったりすることがあります。家庭学習で少し難しい問題に取り組む子も少なくありません。

また、内部進学を前提とする学校でも、中学校から外部生が多く入学してくるケースがあります。外部から学力上位層が集まる学校では、高学年になるにつれて授業のレベルが上がったと感じる保護者もいます。

ただし、これは算数の内容が特殊になるという意味ではありません。その学校がどのような進路を想定しているかによって、授業で求められる深さやスピードが変わるということです。

そのため、「私立小学校の算数は難しいか」というより、「どのような学校なのか」を見る方が実態に近いかもしれません。

私立小学校で大切な算数の力

では、私立小学校ではどのような力が求められるのでしょうか。先取り学習よりも、まず土台となる力を身につけることが大切です。

計算力は算数の土台になる

近年は思考力や応用力が注目されることも多いですが、計算力はやはり算数の土台です。

足し算や引き算、かけ算、割り算に時間がかかる状態では、文章題や図形問題に取り組む前に疲れてしまいます。高学年になると分数や小数も増えるため、基本計算が不安定なままだと学習全体に影響しやすくなります。

例えば、文章題で何を聞かれているか理解できても、計算に時間がかかって最後まで解き切れないことがあります。算数が苦手だと感じる子の中には、実は計算の部分でつまずいているケースも少なくありません。

計算力を伸ばす方法は特別なものではなく、学校の宿題や計算ドリルの積み重ねでも十分です。百ます計算や計算教材を活用する家庭もありますが、大切なのは毎日少しずつ続けることです。

考える力や読解力も必要

一方で、計算が速いだけで算数が得意になるわけではありません。

高学年になるにつれて、文章題や規則性、図形など「なぜそうなるのか」を考える問題が増えてきます。計算は合っているのに問題文の意味を取り違えてしまい、点数につながらないこともあります。

実際には、算数と国語は無関係ではありません。問題文を正しく読み取る力や、自分の考えを整理する力も算数には必要です。そのため、読書習慣や日頃の会話が意外な形で算数につながることもあります。

私立小学校の算数で求められるのは、計算力か思考力かのどちらかではありません。計算という土台の上に、考える力や読解力を積み重ねていくイメージに近いでしょう。

公文やそろばんは必要?

私立小学校の算数を考えるとき、公文やそろばんを始めた方がよいのか気になる家庭も多いでしょう。実際に通っている子は少なくありませんが、必ずしも全員が取り組んでいるわけではありません。

計算力を伸ばしやすい

公文やそろばんは、反復練習を通じて計算に慣れる機会を作りやすい習い事です。

学校の授業で新しい単元に入ったときも、計算部分に余裕があることで問題そのものに集中しやすくなる子もいます。計算ミスが減ったことで算数への苦手意識が和らぐケースもあります。

ただし、どれだけ計算が得意でも学校の授業内容が理解できなければ意味がありません。あくまでも学校での学びを支える一つの方法と考えるとよいでしょう。

必須ではない

一方で、公文やそろばんをやっていないから算数が苦手になるわけではありません。

学校の授業と家庭学習だけで十分に力を伸ばしている子もいますし、読書が好きで文章題が得意な子、図形問題に強い子もいます。

また、公文やそろばんには向き不向きがあります。毎日の反復練習が合う子もいれば、負担に感じてしまう子もいます。

周囲の家庭が取り組んでいるから始めるのではなく、その子に合った学び方かどうかを考えたいところです。

家庭でできる算数のサポート

算数というとドリルや問題集を思い浮かべるかもしれませんが、家庭でできることは意外とたくさんあります。特別な教材を増やすより、日常の中で数字に触れる機会を作ることも大切です。

日常生活にも算数はある

算数は机に向かって勉強する時間だけで身につくものではありません。

例えば、買い物で「あと何円まで買えるかな」と考えたり、料理で計量カップを使ったりすることも算数につながります。時計を見ながら行動したり、電車の到着時間を計算したりする場面もあります。

低学年のうちは、こうした生活の中の数字に親しむ経験が意外と大きな力になります。問題集だけでは見えなかった算数の面白さを感じるきっかけになることもあります。

また、「どうしてそう思ったの?」と子どもの考え方を聞いてみると、思わぬ発見があることもあります。正解だけでなく考える過程に目を向けることも、算数の力を育てる一つの方法です。

間違い直しを急がない

家庭学習でついやってしまいがちなのが、間違いをすぐに指摘することです。

もちろん間違いを放置するのはよくありませんが、答えだけを教えてしまうと考える機会を奪ってしまうことがあります。

例えば計算ミスなのか、問題文の読み違いなのか、考え方の途中でつまずいたのかによって対応は変わります。同じ不正解でも原因は一つではありません。

「どこまで分かった?」「どう考えた?」と聞きながら一緒に確認すると、子ども自身が間違いに気づくこともあります。

算数が得意になる子は、最初から間違えない子ではありません。間違えたときに考え直す経験を積み重ねている子が多いものです。焦って正解に導くよりも、少し待って見守る時間が結果的に力につながることもあります。

算数が苦手になったら

どれだけ丁寧に学習していても、どこかで算数につまずくことはあります。大切なのは「算数が苦手」と決めつける前に、何が原因なのかを見つけることです。

つまずく単元を見つける

算数が苦手に見えても、実際には特定の単元だけで困っていることがあります。

例えば、分数が分からないと思っていたら、その前のかけ算や割り算があやふやだったということもあります。文章題が苦手だと思っていたら、問題文を読むことに時間がかかっていたというケースもあります。

算数は積み上げの教科なので、一つ前の単元に戻るだけで急に理解できるようになることがあります。今習っている内容だけを見るのではなく、「どこから分からなくなったのか」を探すことが大切です。

学校のテストや宿題を見返してみると、意外と同じところで間違えていることもあります。苦手意識が強くなる前に気づけると、子どもの負担も軽くなります。

早めにサポートを考える

算数は学年が上がるほど内容が複雑になります。

低学年のうちは何となく解けていても、分数や割合、速さなどが出てくると急に難しく感じる子もいます。そのため、「そのうち分かるだろう」と長く様子を見すぎないことも大切です。

とはいえ、すぐに塾へ通わせなければならないという話ではありません。まずは家庭学習のやり方を見直したり、学校の先生に相談したりする方法もあります。

どうしても苦手意識が強くなっている場合は、個別指導や家庭教師などを検討する家庭もあります。大切なのは周囲の子と比べることではなく、その子が安心して学べる環境を整えることです。

算数は一度つまずくと不安になりやすい教科ですが、原因が分かれば改善できることも少なくありません。焦らず一歩ずつ進めていきたいですね。

まとめ:基礎を大切にする

私立小学校の算数は、公立小学校と全く別の内容を学ぶわけではありません。教科書の内容は学習指導要領に沿っており、基本となる学習内容は共通しています。

ただし、学校の進学方針や学習環境によって授業の進め方や求められるレベルには違いがあります。中学受験をする子が多い学校なのか、内部進学を前提とする学校なのかによっても雰囲気は変わってきます。

計算力は算数の土台になりますが、それだけで十分ではありません。文章題を読み取る力や考える力も少しずつ育てていくことが大切です。

周囲の子の先取り状況や習い事に焦ることもあるかもしれませんが、まずは学校の授業をしっかり理解することが第一歩です。学校の方針やその子の個性に合わせながら、無理のない形で算数と向き合っていきたいですね。

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